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チタタプのオハウを“デカ盛り”で作ってみた!【ゴールデンカムイ飯】
PosiBigをご覧のデカメンの皆さま、北海道は札幌ススキノのそばでカフェをやっていますケンケンこと野々村研太郎です! お店の名前はCAFE サーハビー。
カフェなんですが店内にはアツいマンガがいっぱい置いてあります。北斗の拳とかキン肉マンとか。根っからのジャンプっ子なんでね。王道の闘いモノが好きですけど、面白い作品はジャンル問わず好きですね!
そんなマンガにも、たまに料理を食べるシーンが出てきますよね。主人公がガツガツと食べたり、パワーを回復させるために食べたり。そういうマンガに出てくる料理って、なんかやけにウマそうに見えますよね!
あのマンガに出てくるあの料理、実際に食べてみたいなぁ。なんとか作れないかなぁ。
だったら作りましょう!
デカメン料理人のケンケンが、マンガやアニメや映画に登場する料理を再現して、長年の夢叶えます!
今回は、ゴールデンカムイに出てくる「チタタプのオハウ」にチャレンジ! もちろん”デカ盛り”でね!
ゴールデンカムイに出てくる「チタタプのオハウ」ってどんなヤツ?
まず、「ゴールデンカムイ」っていうのは、ヤングジャンプで連載中のマンガで、作者は野田サトル先生。最近アニメ化もされました。舞台は明治時代の北海道で、主人公の元陸軍兵士とアイヌの少女が金塊を探す旅をするお話し。
時代背景も設定も、ちょっと異色な作品ですが、これがまた超絶に面白いんです! 僕もはじめは読まず嫌いでしたが、読み始めると止まらなくなる面白さです! 2016年にはマンガ大賞を受賞しています。
このマンガ、当時のアイヌ民族の生活がとてもリアルに描かれていまして、特に頻繁に登場するアイヌ料理の描写は、野性味あふれつつも超ウマそうなんです!
中でも代表的なのが「チタタプのオハウ」。”チタタプ”というのはアイヌ語で”我々が刻むもの”という意味で、肉や魚のタタキのこと。”オハウ”というのは”汁物”という意味。マンガの中ではリスやウサギなど、様々なチタタプが登場します。
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ゴールデンカムイ。ぜひ一度ご覧になってみてください!
ではさっそく「チタタプのオハウ」を作ってみます! デカ盛りで!
ではさっそく「チタタプのオハウ」を作っていきましょう!
まずは主人公の杉元佐一(すぎもと さいち)と同じように、顔に傷を入れて”不死身の杉元”になります。傷はガムテープで。(傷が左右反対になっちゃった!)
材料はこんな感じ。今回は材料が重要です。順番に紹介していきましょう。
まずはウド。
春が旬の風味が強い山菜です。今回はアイヌ料理なので、できるだけそれっぽい食材を使う事にしました。
フキノトウ。
こちらも風味の強い山菜。獣肉をこういった風味の強い山菜と一緒にオハウ(汁物)にする事で、肉の臭みを消して美味しく食べたんでしょうね。
そして行者ニンニク。
北海道に多く生息する山菜。ゴールデンカムイも北海道が舞台なので、マンガの中にも何度も登場します。ニンニクに似た風味でウマいです。
そしてチタタプ(タタキ)にする肉。本来ですとリスやウサギの肉を、骨も一緒にナイフで叩いてチタタプにするんですが、さすがにリスなどの肉を手に入れるのは難しい……。
そこで今回は苦肉の策として、鶏もも肉、ハツ、レバー、軟骨を混ぜてチタタプにしようと思います!鶏のチタタプです!
マンガの中では”柔らかい肉の中に細かく刻んだ骨のコリコリした食感が良い! ”というセリフが出てきます。なので軟骨が良いアクセントになるんじゃないでしょうか!
それでは調理開始です!
最初に山菜の下ごしらえをします。あく抜きですね。そのまま食べるとエグ味が強すぎるので、風味の強い山菜はあく抜きをして使います。
最初にフキノトウ。まずは水洗い。
その次に、沸騰したお湯に少しだけ塩を入れて3~4分くらい茹でます。
茹で終わったら2時間以上冷水にさらしておきます。今回の食材の中でフキノトウのあく抜きが一番時間が掛かるので、最初に下ごしらえをしておきました。
続いてウドの下ごしらえ。まずは冷水で洗います。
ウドの表面には、細かいうぶ毛が生えているので、シュッシュッと包丁の背でこそぎ落とします。
4~5cmくらいの大きさにブツ切りにします。
そして皮をむきます。皮も食べられるので捨てずにとっておきます。
酢を加えた水に10分くらいつけておきます。
最後に行者ニンニク。これもまずは水洗い。
下の方の赤い部分に行者ニンニク特有の香りが含まれているので、香りが苦手な人はむいたりしますが、今回は香りをつけたいので残しておきます。
食べやすい大きさにぶつ切りに。
いよいよ”チタタプ”の準備に取り掛かります! 鶏もも肉、ハツ、レバー、軟骨を混ぜ合わせます。なんか野生の肉っぽいぞ!
さあ! チタタプしちゃいます! チタタプする時は「チタタプ、チタタプ…… 」と言いながらトントンするのがルールです!
では! 不死身のケンケン! チタタプいきます!
「チタタプ、チタタプ…… 」
「チタタプ、チタタプ…… 」
「チタタプ、チタタプ…… 」
だんだん肉が細かくなってきましたよ!
それにしてもけっこう体力を使いますね、チタタプ……。力いっぱい包丁を叩きつけないと肉が切れません……。
本来”チタタプ”は”我々が刻むもの”という意味。交代しながら叩くから「我々」なんだそうです。1人だと疲れちゃいますからね。
というわけでアシリパさんに交代です! 頭にバンダナをまいてアシリパさんスタイル!
「チタタプ、チタタプ…… 」
おーーー! こんな感じでイイんじゃないでしょうか! レバーとハツが良い具合に混ざり合って、野生の肉みたくなりました!
獲れたての新鮮な肉で作ったチタタプは、そのまま生で食べるそうです。今回は肉タンゴにして山菜と一緒に煮込んで”オハウ”(汁物)にします!
沸騰したお湯に塩を加えて、肉ダンゴを入れていきます。味付けは自然のままの味にしたいので、塩のみです!
チタタプのダンゴをどんどん入れていきます! アクもあえて取りません!
そしてあらかじめ下ごしらえをしておいた山菜を、全てブチ込みます! 作り方も繊細でワイルド!
グツグツと煮込むと、肉の生々しい香りと、山菜の独特な香りが混ざり合って、なんともウマそうです!
完成! ゴールデンカムイに出てくる「チタタプのオハウ!
完成しました!ゴールデンカムイに出てくる「チタタプのオハウ」!
おーーー! なんかゴールデンカムイっぽくなったぞ! それっぽい!
では! さっそくいただきます!
ぱくっ! 熱っつ! ハフハフ……。
ヒンナっ! 超ヒンナっ!
※ヒンナ:アイヌ語で食事に感謝する言葉、美味しいという意味。
ウド、フキノトウ、行者ニンニクなどの独特の山菜の風味が、スープにたっぷりと染み出だしていて、チタタプもレバーやハツのおかげで程よく野生っぽく、なんと言っても軟骨のコリコリとした食感が非常にイイですね! ヒンナヒンナ!
チタタプのオハウ。とってもヒンナヒンナでした!
【CAFE サーハビー】
〒060-0063
北海道札幌市中央区南3条西6丁目和光ビル2F
15:00~24:00(金土祝前26:00)
日曜定休
URL:http://cafe-sahabi.com/
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